70年以上の歴史を持つ、通称「天浜線」こと天竜浜名湖鉄道。静岡県掛川市と湖西市を結ぶローカル鉄道で、駅舎やプラットホームなど36施設が国登録有形文化財だ。そのレトロなたたずまいが、観光客や鉄道ファンからも人気が高い。

この天浜線で2018年4月1日より、洗車&転車台を体験できるツアー「洗って!回って!列車でGO!」が登場。ほかではなかなか体験できないユニークな企画ということで、さっそく取材に行ってきた!

■ レトロな雰囲気の天竜二俣駅へ

訪れたのは、静岡県浜松市にある天竜二俣(てんりゅうふたまた)駅。ここは駅舎やプラットホームなど計10施設が国登録有形文化財で、1940年(昭和15年)の創業当時の面影を今に残している。

今回参加したツアーは、洗車機を使用した車体の洗車と機関車転車台の回転を、“列車に乗車しながら”体験できるというもの。

そもそも転車台とは、かつて天浜線に蒸気機関車が走っていた時代、その車両の向きを変えるために使われていた装置のこと。両方向に運転できる列車の普及により、現在は姿を消しつつある。しかし天竜二俣駅では、扇形の車庫に列車を格納するため、今も現役で稼働しているのだ。

■ 巨大なブラシが車両を洗う!

ワクワクしながら列車に乗り込み、ツアーがスタート!列車は車掌さん不在のワンマン運転のため、車内には整理券の発券機が。なんだかのんびりとした雰囲気。

車両基地内の線路を走り、方向転換をしながらしばらく進むと、目の前に洗車機が登場した。洗車機の前で一旦停止し、運転士さんが運転台横の窓から手を伸ばして洗車機のスイッチをオン!このアナログなシステムにテンションが高まる。

そして洗車機の中へ。両脇からシャワワワ〜と水が吹き出し、窓の外には巨大なブラシが出現。ブラシは回転しながらゴシゴシと車体を洗っていく。自動車の自動洗車機をイメージしていたが、やはり乗用車と列車では迫力が異なるので、これはぜひ体感してみて欲しい。

■ 列車がダイナミックに回転!

ピカピカになった列車は、そのままゆっくり進んで転車台の上へ。いよいよ回転だ!通常は直進するだけの列車がぐるりと円を描いて方向転換するさまは、なんとも不思議な感覚。この迫力をよりダイナミックに体感したいなら、車両の端に座ることをオススメしたい。

その後、乗客は降車して、今度は外から転車台を眺める。なお、乗車をせず外から転車台を見学する「転車台&鉄道歴史館見学ツアー」は予約不要で毎日開催しているため、そちらもぜひチェックしてみて。

転車台を存分に楽しんだ後は、機関車扇型車庫と、その横にある鉄道歴史博物館を見学。鉄道歴史博物館には、貴重な国鉄時代の鉄道アイテムや、当時の駅長室を再現したブースなどが多数展示されている。

■ 国登録有形文化財を眺めながら帰路へ…

最後に、国の登録有形文化財である運転区事務室や運転区浴場などの施設の間を通って帰路へ。なお、これまで登場した機関車転車台や機関車扇型車庫も国の登録有形文化財だ。

貴重な鉄道遺産を体感できる見どころいっぱいのツアー。フォトジェニックなスポットも満載なので、参加する際はくれぐれもカメラをお忘れなく!
Source: ニュースウォーカー