先日、小学生の娘さんがいるお母さんからこんな相談をされた。「これからAIが発達して、いろいろな仕事がなくなってしまうかもしれないんでしょう? これから子どもたちに何を目指せと言えばいいんでしょうか。もう不安で不安で……」私はそのお母さんに「大丈夫ですよ!」と答え、ぜひ『10年後の仕事図鑑』(落合陽一・堀江貴文共著/ SBクリエイティブ・刊)という本を読むといい、と勧めた。

 

 

3つの得意を育てる

「これから多くの仕事がなくなるのでしょう? うちの子が就職する頃、仕事が見つからなかったらどうしよう」とそのお母さんは本気で心配していた。彼女のお子さんは音楽の才能があり、入賞経験もある。それでもこの心配ようだ。少し前まで何かに秀でた子に育てれば大丈夫、という考えもあった。けれど今、一芸だけでは心もとなくなっているようだ。

 

『10年後の仕事図鑑』によると、得意なことを3つ育てるといい、とある。得意なことがたったひとつだった場合、その仕事に何らかの危機が訪れた際のリスクヘッジができないということもあるけれど、強烈な個性を放つためには3要素を組み合わせると強いということらしい。

 

 

3つの要素で強烈な個性に

例えば著者の一人である落合陽一さんは大学教員と経営者とメディアアーティストという3つの柱を持っている。大学教員は大勢いても、経営者とアーティストも兼業しているとなると、ごく限られた人になることだろう。筆者の場合、作家とイケメン評論家と電子書籍の専門家という3つの顔がある。イケメン評論家というのはイケメンについて好き放題言う仕事で、Google検索したら0件だったので自称するようになったが、意外にもテレビ局などからのコメント依頼で仕事が発生している。

 

人があまりやっていないニッチなことを極めるとそれが仕事になる、と本にもあったけれど、私もそれに賛同する。今ある職業に属すために自分を修正していくよりは、自分の個性を生かして新しい職業を作ってしまえばいいのだ。そうすれば当面は自分がその職業での第一人者となれる。思いつきで作るのではなく、自分が好きでたまらない何かでないとそのことについて熱く語れない。私の場合、さまざまなイケメン1000人以上と会話してきたし、かなり詳しいつもりである。

 

イケメンについて詳しい作家、となるとおそらくあまり数はいないからコメント依頼も来るのだと思う。

 

 

子どもの得意を伸ばそう

とはいえ、親として、私たちがするべきことは、無理やり子どもに芸事を仕込むことではないだろう。著者の一人である堀江貴文さんは「遊びを極めることでお金が稼げる」と言っている。例えばずっと前からドローンで遊んできた操縦に慣れている人たちは、ドローン操縦者を求める多くの企業にとってぜひ雇いたい存在だ。子どもが好きだということにとことんハマらせてあげて、得意なことが3つできるように導くことを目指すのがいいのかもしれない。

 

得意なこととは例えば「ピアノが弾ける」だけではあまりにも同じような人がいすぎるので、もっと具体的なほうがいい。「中島みゆきの弾き語りだったら自信ある」など、得意ジャンルをかなり絞り込んだほうが、その世界で名を売ることができるだろう。例えば私の息子は数学が得意だけれどそのような人は大勢いる。もっと、何か狭い分野で「この計算なら負けない」と言えるようなジャンルがあるのかを一緒に探せる親でありたい。

 

さらに息子で考えると、他にボードゲームとボカロミュージックに詳しく、これらのことなら飽きずにずっと楽しんでいられる。これらももっと狭めていけばいいのかもしれない。今まではいい偏差値の大学に行って大企業に就職か公務員になれば一生安泰と言われていたけれど、その図式とはまるで違う生きかたを考える必要もあるので大変だとは思う。しかし「好きなことを思いきりやりなさい!」と言えるようになったのだから、素敵な時代がやってきたのかもしれない。

 

 

【書籍紹介】

10年後の仕事図鑑

著者:堀江貴文、落合陽一
発行:SBクリエイティブ

AI(人工知能)、仮想通貨、lLIFESHIFT、ホワイトカラーの終焉……。10年後どころから5年先すら予期できない今、今の仕事、会社、社会、キャリアはどうなるのか。今世界で最も注目される日本人研究者落合陽一氏と、圧倒的な行動力で時代の最先端を走り続ける堀江貴文氏が、お金、職業、仕事、会社、学校など、今考えられる新たな社会の姿を余すところなく語ります。

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Source: GetNavi web